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古事記「神生み」を探る

国生みを終えたイザナギとイザナミは次に人間が生活する上で必要な神々を生む。

イザナミは最後に火の神を生んだことが原因で死んでしまう。これは火の起源を表すとともに、火と性の神話的関係も表しているともいえよう。愛妻を亡くしたイザナギの悲しみと怒りが痛々しいほどに表現されている。

古事記 「神生み」あらすじ

イザナキとイザナミは国を生み終えたので、さらに神を生んだ。
岩土の神、家の戸口の神、屋根の神、海の神、水の神などを生んだ。次に風の神、木の神、山の神、野の神などを生んだ。

三十五の神生みの最後にイザナミは火の神を生んだ。この火の神を生んだため、イザナミは産道が焼けて床に伏してしまった。そのときの嘔吐物、糞、尿からも神々が現れた。そうして、イザナミは火の神を生んだ事が原因で、ついにお亡くなりになった。

イザナギは嘆いた。
「いとしい我が妻の命を、たった一人の子のために失ってしまうとは思いもよらなかった」
イザナギが、イザナミの枕元や足元に伏して泣いた時の涙から神が現れた。香具山のふもとの丘の木の下にいる、名は泣沢女神である。お亡くなりになったイザナミは、出雲国と伯耆国との国境にある比婆山に葬った。

イザナギは十拳剣を抜いて、火の神の首を斬ってしまった。
その刀についた血から剣と雷に関する八神が現れた。殺された火の神の頭、胸、腹、陰部、左手、右手、左足、右足からは、山に関する八神が現れた。火の神を斬った刀の名は天之尾羽張(あめのをはばり)、又の名を伊都之尾羽張(いつのをはばり)という。

古事記 「神生み」語句解説

十拳剣(とつかつるぎ):
十握りの長さの剣。拳は一握りの手の幅を示した長さの単位。

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(1999/3/7)