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古事記「穀物の起源」を探る

高天原から追放されたスサノヲが食べ物を求めたのが大気都比売神であった。この神話もスサノヲの乱暴性を表しているようである

穀物の起源を示すこの神話は、食物が再生されることを表しているといえる。つまり、収穫(死)と種まき(生)が繰返されることを表現したものと思われる。

古事「穀物の起源」あらすじ

世界が明るくなると神々は相談して、スサノヲに千位の置戸を負わせた。またスサノヲの髭と手足の爪を切り払い、高天原を追放してしまった。

追放されたスサノヲは食物を大気都比売神(オホゲツヒメ)に求めた。するとオホゲツヒメは鼻、口、尻から様々な美味しい食材を取り出し、様々に料理して、スサノヲに差し出した。

その様子を伺っていたスサノヲは、食物を汚して差し出すのだと思い、直ちにオホゲツヒメを殺してしまった。

すると殺されたオホゲツヒメの頭に蚕が生まれた。
二つの眼に稲の種が生まれた。
二つの耳にが粟が生まれた。
鼻に小豆が生まれた。
陰部に麦が生まれた。
尻に大豆が生まれた。

カムムスヒはこれを取らせて種とした。

古事記 「穀物の起源」語句解説

千位の置戸(ちくらのおきど):
たくさんの台の上に載せた品物。
スサノヲが罪を償う為に差し出す品々。

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(1999/5/16)