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古史古伝『上記』(うえつふみ)

●特徴
全文が豊国文字と呼ばれる神代文字で書かれている。内容、文体などから判断して『古事記』との関連が深い。天文、暦制、薬学、医学、産業など古代生活科学に関する記事も多く載せられている。

●サンカとの関係
『上記』はサンカ(日本のジプシーといわれた漂泊の山の民集団)の伝承と極めて類似している。さらに、豊国文字とサンカ文字も類似性が認められる。
また、大友能直に文字と歴史を盗まれたという伝承が山の民の一部にあるらしい。これらのことから、『上記』は山の民の文書といえよう。

●成立
鎌倉時代、豊後の国守大友能直が家臣に命じて古文書を集めさせ、編纂したと伝えられる。大友能直は鎌倉幕府初代将軍源頼朝の庶子である。

●内容
『古事記』と大きく異なる点は、出雲朝とウガヤ朝七十二代の存在である。

『上記』では、高天原で争い追放されたスサノヲは改心し出雲朝を開く。その後、出雲朝七代目のオオクニヌシがニニギに国譲りをしている。

『古事記』では一代であるウガヤ朝が『上記』では七十二代続いている。豊後、肥後、日向を主な根拠地としていたらしい。またウガヤ朝時代、オルシ(北方系民族?)という民族が、日本列島に来寇し、朝廷が軍を出して撃退したと伝えている。

ウガヤ七十一代の時、大和のナガスネヒコが新羅と結び、ウガヤ王朝に反乱を起こした。これを鎮圧するため戦争となり、神武の兄イツセが滅亡する。はじめは丹波に派遣されていた神武は、ナガスネヒコを討ち、ウガヤ王権を継承した。(神武天皇はウガヤ朝七十三代目)

古史古伝

(1999/3/19)