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探求ノート 「謎の人物・大国主神」

大国主神は「因幡の白兎」神話で、兄弟の荷物持ちの従者として『古事記』に初登場する。彼の出身は身分は低かったのではないかだろうか。

一方、オホナムヂはスサノヲの六代目の子孫であると『古事記』の中に記されている。またスサノヲの娘スセリと結婚すること記されているが、スサノヲが生身の人間ならば、子供と六代目の子孫が同時代に生存することは不可能である。

さらに大国主神は併せて五つの名を持ち、別名は、大穴牟遅神、葦原色許男神、八千矛神、宇都志国玉神となっている。説話により名前を使い分けているようだ。

これらは『古事記』の作者が、まるで大国主神を偉大な神に見せるために、大国主神の履歴を書き換えたとしか思えない。何故、大国主神をそこまで持ち上げる必要があったのか、疑問を持つところである。

1999/6/4